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ハヰカラ使節団でハモネプ2024春に出ました
振り返り
応募(2023/10)
ハヰカラ使節団は今年度で結成3年。2年前の学生時代(2021年度)は、大学縛りの影響で応募できず、悔しい思いをしていたのを覚えています。
社会人も応募できるようになった今大会、「出すとしたらハヰカラかな〜」とぼやっと思っていました。しかし、主体的にアカペラするのが重かった時期であり様子見をしていたところ、安直に「出す?」「出よや」とメンバーが言ってくれてたのはかなり助かりました。
1次選考(2024/1)
ハモネプ応募あるあるの「サイレント落選」にビビっていましたが、無事にメールが届き選考に進むことができました。経験則的にES出すとこまでは進めるグループだとは自負していたので、「ここからのアピール頑張るぞ」という気持ちでした。
1月12日には、1次選考通過の50組が発表。エントリーしているライバルのメンツを見てかなり絶望していました。
2次選考(2024/1)
その後の演奏曲決めは、なんとか納得行くところに落ち着いたものの、かなり難航しました。「選ぶ側」と「選ばれる側」という関係の中で、どこまでこだわりを貫くのか、どこまで妥協するのかの塩梅を攻めていくのはかなり疲れました。担当ディレクターの方には、何度もミーティングしてただき本当にありがとうございました…。
悪戦苦闘している最中に、2次選考の結果発表がありました。
この25組からテレビで観たい12組を何度数えても、自分たちが溢れてしまう現象が起きていて「なんだこれ」という気持ちでした。
演奏曲決定後のスケジュールは「1週間後までに2曲リモアカで見せてください…!」というもの。生放送のためパフォーマンスを早めに確定しないといけない事情は重々理解できるものの、ガッツリ社会人と修論マンで構成されたグループとしては厳しいものがありました。
そんな中、学生時代からお世話になっているまーびろさんにアレンジをお願いしました。ものの2日ほどで神アレンジを2本完成させてくだったのは衝撃的でした…。まーびろさんがいなければ、泣く泣く辞退していた可能性もあったので本当に感謝です!
仕事終わりにレコと撮影をこなしてくれたみんなも、音源をまとめてくれたしんしょーも本当にありがとうだ!そして修論提出前日なのに動画編集してた僕も偉いぞ。
練習(2024/2)
有り難いことに出演が確定しました。
ハモネプに出れることはもちろん嬉しかったけど、身を粉にして頑張った2週間が報われることに本当に安堵しました。みんなお疲れ様だ!修論提出と修論発表も無事終わってよかった…。
2月の毎週末は、東京に集まって練習しました。みんな日程調整ありがとうだし、名古屋勢は本当にご足労だ。今後こんなに集まろうとするモチベーションってハモネプくらいしかないんだろうな〜とも考えていた1ヶ月でした。
また、個人的なハモネプの好きなところは、90秒の短尺をひたすら詰めるところ。
「お茶の間」「審査員」というターゲットが明確にあって、90秒でグループと楽曲の良さをどう魅せるのかを考えてる時間が僕は好きなのです。僕自身が音楽というものに比較的明るくないからこそ、視聴者目線で意見を出せるのが楽しいし、丁寧に時間をかけて練習をするおかげで、普段は気づけないようなメンバーの細かい歌いまわしや仕草が見えてくるのはハモネプあるあるだと思います。
あとはアレンジも6人で考えるのが楽しかったな。ディレクターさんからの要望を受けて、細かく修正していくときの「どないしたらええねん!」と嘆く瞬間、天才的なアイデアが思いついて「それしかないやん!」となる瞬間、好きだなあ。
リハ(2024/3/1)
放送前日はリハということで、午前にスタジオ練習をして、午後からはフジテレビでした。テレビ局嬉しすぎてはしゃぎ方が社会科見学の小学生だったな。やらないといけないことは名札の準備や音響のリハくらいで、あとはずっと控室でゆったりしてました。
対バンの皆さんもここではじめましてでした。トコハルやバリバリは親戚のような安心感で助かる。一休さんとまたお会いできて最高だった!あとは、バンビークルーの皆さんの人柄が素晴らしかったです。最初はかっこよすぎて一目おいてしまっていたけど、お話するとみなさん気さくな方々でした。リハの映像を観てるときに、やーさんが親戚の叔父さんの距離で話してくださったの今考えても嬉しすぎるな。
この日の撤収が22時頃で、帰宅すると23時。全身が運動会後レベルのバキバキで本当に辛かった。
当日(2024/3/2)
8時起きの10時集合だったものの、実際の稼働は14時から。4時間本当にだだっ広い控室で幽閉されてて「なんかの実験?」という気持ちでした。
15時頃の事前番組で出演順が発表され、予想だにしない組み合わせにびっくり。集合写真なにげに良かったな。ナリンがアーティストすぎたし、ドルフィンズはみなさんいい人すぎた。
徐々に出番が近づき、緊張で身体が強張るのを感じるとともに、パイプ椅子生活に身体が限界を感じていました。本番ガチガチになるのが怖かったので、耳栓とアイマスクをして地べたで寝ていました。インモラルキャラで良かった。
僕がバタンキューしてるっていうのに、ずんぐりコーラス男3人衆はずっとゲラゲラ笑ってたし、リメンバーは無限に練習してたな。みんな元気でなによりだ。
本番(2024/3/2)
出番がCブロックだったので、放送開始を控室のテレビでパブリックビューイング?してました。関西のバリバリがトップバッターをバッチリキメてくれてるのを観て勇気づけられたのを覚えています。
その後は軽くおさらいの練習をして、曲が身体に染み付いていることを確認。これだけ歌い慣れた曲であれば、緊張してても大丈夫という自信は支えになりました。
そして待ちに待った本番。緊張で喉が乾燥したものの気持ち良く打ち切れました。90秒でよかった〜。ややのMCもいい感じでナイスすぎた!
本番後(2024/3/2)
決勝曲歌いたかったという悔しさはあるものの、生放送で歌いきった達成感・開放感が強く、今はそれを楽しみたいなという気持ちでした。
緊張の糸が切れたのか、控室の皆さんと話してると得も言われぬ感情になりました。2次試験後の卒業式みたいなそれです。
その後というものの、みんなとエゴサしながら爆速ハモネプあざしたツイートをキメて、エアビに向かいました。やることはしっかりやるんです。
そして、プラユニさんとのご縁があり、放送後に千本桜をリリースしていただきました。僕もタクシーの中でTwitter用のショートバージョンを編集してツイート。24時30分に僕のハモネプが終わりました。
今の気持ち
みんなナイス
これまでのハヰカラ使節団は、リード回しを積極的に行っていました。これは、全員がリードを張れるという強みと個々にキャラ付けをしていくためであり、「ハヰカラらしさ」の1つでした。
しかしハモネプの演出上、ややがリードボーカルとしてフロントに立つこととなりました。僕は大学1年生の頃から一緒にバンドを組んでおり、ややのリードに乗っかりながらパーカスをしてるくらいには大信頼してますが、大舞台でのフルリードというものはプレッシャーが強すぎたようでした。そんな中でも、メモにびっしり歌いまわしを書いて、本番直前まで録音を聴き続けてたからこそバッチリ歌い切れたわけで、有り余る才能と惜しまない努力を兼ね備えた人間ですなと思うのです。ナイスだ!
コーラス3人衆については言わずもがななところはあるのですが、スタジオ練習中のコーラス練が衝撃的だったな。3人の声が太い1本に聞こえてて、細かいニュアンスまで共有できているのが長く一緒にいる故なんだろうなと。それでいて、それぞれの声や仕草に個性があってそれぞれに魅力があるのがズルいところ。生まれ変わったらあんな男コーラスにしてほしいランキング1~3位はアンタらや。
ベースのちゃんはまは、超人やね。ハヰカラからベースを始めたとは思えないし、アレンジしてるせいかべーパで合わせるときにめちゃくちゃコミュニケーションが取りやすい。夜桜お七のノリ・重さを共有してからめちゃくちゃ打ちやすくなったの今でも感動してるし、吉田圭介さんに褒められてたの最高すぎる。あと最近忘れてるけど衣装がめっちゃカイザー。
パーカス楽しい
本質であるべきな音楽的な話を全くしていないので一応しておくと、パーカスを改めて上手くなりたいと思える機会でした。パーカス譜を自分で書き直して、細かい構成は本番直前まで修正してました。動画は本番の2週間前に撮ったため、かなり打ち方に違いがあります。
社会人なので身の程をわきまえてアカペラをしていくと思いますが、自分の理想のパーカスは密かに追求できればという気持ちがあります。
パーカス2022/9/12 15:132024/9/21 8:03ハモネプをアカペラだと思っていいのは、NHK歌自慢を歌だと思っている人だけ
今回は、1次選考と2次選考がSNSで行われ、出演バンドがどんどん絞られた演出を行ったため、放送前の反響は過去一だったと思います。
その中で、
イロモノばっかりで萎えた、実力で選べよ
〇〇が出ないなら見ない
みたいなのが、引用リツイートでも届いていてちょっとやな気持ちになったのを覚えています。僕だってあのグループは出てほしかったよ!と思うばかり。
ただずっと思ってるのは、「ハモネプをアカペラだと思っていいのは、NHK歌自慢を歌だと思っている人だけ」で、「どこまで行ってもエンタメ」なこと。歌自慢にMISIA出せとは思わないし、結局みんなが好きなのは小林右京なわけで。
それはどのグループも同じなので仕方ないこと。「聞いてないぞ!」や「聞いてたことと違う!」と思うことも無限にあるけど、それでも出たい舞台出てよかった舞台なことは肝に銘じて、あとは自分たちのこだわりとテレビに出たい気持ちを天秤にかけるだけ。「ハヰカラ使節団」というコンセプトの奇天烈さに改めて感謝しないといけないなと思います。
幅が広がった
これまでのハヰカラ使節団はコンセプトとして洋楽をメインに歌ってきましたが、今回はコンセプトの解像度を「和洋折衷」から「和・日本」に落としたことで、可能性・領域を広げるいい機会となりました。ハモネプでは歌えなかったものの、千本桜以上にハヰカラにうってつけの楽曲が見つかったのも大きい収穫です。これから歌うぞ〜!
アレンジ修正を繰り返した結果、ソイヤアレンジ、うぐいすアレンジ、ドンドコアレンジに行き着いたことは本望ではないかもしれません。しかし、自分たちだけでは辿り着けなかった世界とも考えられると思っていて、多くの人に観てもらえる、グループの寿命を伸ばすと言った視点では重要な転機だったのだと思います。
社会人のアカペラのドリブン(駆動)について
今回痛感したのは、社会人になったときのアカペラの原動力についてです。
大学卒業からのここ2年間は、ご縁がありコンスタントにライブに呼んでいただきましたが、OBバンドとしてはそろそろ賞味期限が切れてきた頃です。
ちょうど1年前に、50fesのゲストステージで、結成10年の背徳と無糖の方々と対バンする機会がありました。「僕らも10年歌いたいね〜」とは話していましたが、実際にそのイメージができていたわけでもなく。
そんな中、ハモネプにエントリーすることができ、出場までたどり着けたことは非常に大きかったなと思います。みんなで「3年は寿命が伸びたな〜」と話していますが本当にそうです。
何のためにアカペラを続けるのか
ここ2年ほど、アカペラから少し離れたり、完全に受け身になってみたりと距離感を探っていましたが、今のペースで今のモチベーションで続けられたらなあと直感的に思っています。
理由の1つとしては、今歌っている人と一緒に時間を過ごせるのが大きいのかなと考えています。ここ2ヶ月ほど毎週集まっていますが、ずっと楽しくてずっとメシが美味しいのが不思議でたまらないのです。
「好きな友達と好きな音楽を好きな人のために」
社会人という時間に縛られた生活の中で予定を合わせて遊ぶハードルは高く、それを乗り越えても確保した時間を予定で詰め込んでしまうのが現実です。それに対し、アカペラを口実に集まったときの空いた時間にする生産性のない時間は本当に尊く、真に童心に戻れる時間なんだと思うのです。
2つ目の理由は、身近な人からの応援が嬉しいということ。Twitterで他大の後輩の皆さんから300いいね貰うのもありがたいですが、お世話になった先輩や久しい旧友からDMが飛んでくるのが嬉しいのです。
どうやってアカペラを続けるのか
ただ、「好きな友達と好きな音楽を好きな人のために」という正義のような理由だけでは、現実的に長く歌うことは難しいのかなと思っています。
ハモネプのような大会や声をかけていただくライブというのは、OBバンドにとっての貴重なガソリンです。ゼロベースから「今度集まって新曲やるか!」とエンジンをかけるのは正直難しく、「呼ばれたし集まろや〜」のような外的な作用に依存するのは仕方ないことです。
社会人グループとなってから、Twitter運用の立ち回りに難しさを感じていました。学生時代は、一緒に頑張ってきた友達といい景色を観るためにアレヤコレヤと奮闘していたのですが、今は明確なゴールもなく、イタくならないように気をつけて立ち回ることしかできませんでした。
今回のハモネプを通して「長く歌えたらいいな」という部分は共有できたので、あとは「ライブに呼んでいただけるように、外的な作用を誘発できるようにする」と自分の中での仕事のスタンスが確立できて気持ちが楽になりました。
つまるところをまとめると、「好きな友達と好きな音楽を好きな人のために」を実現するためには、ある程度は「知らない人と知らない音楽を知らない人のために」も必要であり、それを正当化できるようになったのが嬉しいです。
出れてよかった
ハモネプのために、こだわりや世界観を崩しどれだけ迎合しても、全く日の目を見れずに終わることが悲しいことに往々にしてあります。僕も過去に何度も経験しました。
そんな中、再三となりますが、出場までたどり着けたのは幸運なことです。担当してくださったディレクターさん含め、関係者の皆様ありがとうございました!
有り難い
こうやって大学からの同期と一緒に歌えているのは、改めて幸せなことだなと噛み締めています。
お金や仕事のような利害関係もなく、根本に遊んでて楽しい、歌ってて気持ちいいがある。その上で有り難いことに多くの人に支持してもらえている。学生時代に必死に撒き続けた種から少しずつ芽がでている感覚を実感しています。
パーカスの技術としてもグループの1人としてもまだまだだと思っていますが、自分のパーカスを信頼してくれて一緒に歌ってくれるグループがある以上、大事にしていきたいなと思っています。